簿記3級のテキストを買ったものの、仕訳の章で手が止まったまま3週間が過ぎた。そんな状況で「通信講座に切り替えるべきか」「どの講座がおすすめなのか」と迷っている方に向けて、この記事を書きました。簿記3級の通信講座は3千円台から4万円近くまで価格差が大きく、料金表だけでは自分に合う講座を選べません。独学で挫折した合格者の体験とあわせて、簿記3級の通信講座を失敗せずに選ぶ方法を紹介します。
この記事に登場する拓也さん(27歳・不動産会社の営業職)は、経理職への転職を目指して簿記3級の独学を始めました。市販テキストを1冊買ったものの、決算整理仕訳の章で3週間つまずいています。その後スタディングの簿記3級講座に切り替え、約2ヶ月・学習時間およそ80時間でネット試験に88点で合格しました。半年後には簿記2級にも合格し、現在は経理担当として働いています。
※ここで紹介する拓也さんの体験は、複数の学習者の声をもとに構成した架空のケースです。
簿記3級は通信講座と独学のどちらがおすすめ?

日本商工会議所の公表データでは、簿記3級の合格率は統一試験・ネット試験ともにおおむね40%前後で推移しています。受験者の半数以上が不合格になる計算で、「誰でも受かる試験」とは言い切れません(出典:日本商工会議所 商工会議所の検定試験)。必要な学習時間は50〜100時間程度が一般的で、働きながらなら2〜3ヶ月が目安です。
独学でつまずきやすい3つのポイント
1つ目は、借方・貸方のルールが腑に落ちないまま先へ進んでしまうことです。仕訳の土台があいまいだと、後半の決算整理で必ず行き詰まります。2つ目は決算整理仕訳と精算表で、拓也さんが3週間止まったのもこの単元でした。3つ目は学習計画で、どの論点にどれだけ時間をかけるべきか判断できず、出題頻度の低い分野に時間を使いがちです。
通信講座を選ぶメリットと費用の差
通信講座の講義動画では、講師が仕訳の流れを図で示しながら説明するため、文字だけでは理解しにくい決算整理もイメージしやすくなります。学習スケジュールが用意されているので、「今日は何を勉強するか」で迷う時間も減らせます。市販のテキストと問題集をそろえると3,000〜4,000円ほどかかるため、最安クラスの通信講座なら独学とほぼ同じ費用で講義付きの環境が手に入ります。
一方で、計画を立てて毎日1時間ほど勉強できる人なら、独学でも簿記3級の合格は十分に狙えます。独学ルートの具体的な進め方は日商簿記3級 独学勉強法|94点合格者のスケジュール公開で紹介しています。まず独学で2週間試し、仕訳でつまずいたら簿記3級の通信講座に切り替える判断もおすすめです。
あわせて読みたい簿記3級を独学で合格する勉強法【2ヶ月の学習スケジュール付き】簿記3級を独学で目指す場合の2ヶ月学習スケジュールと勉強法を確認できます
簿記3級の通信講座おすすめ5社を料金・サポートで比較
主要5社の簿記3級講座を、料金と学習スタイルの観点で一覧にしました。料金は2026年10月時点で各社サイトに掲載されている価格の目安で、キャンペーンにより変動します。
| 通信講座 | 簿記3級講座の料金目安(税込) | 学習スタイル | 主なサポート | おすすめな人 |
|---|---|---|---|---|
| スタディング | 約3,850円 | スマホ動画・オンライン問題 | AI復習機能 | 費用を最小限に抑えたい人 |
| クレアール | 約16,000円 | Web講義・過去問演習 | 質問サポート・保証制度 | 質問しながら進めたい人 |
| フォーサイト | 約16,800円 | フルカラーテキスト・eラーニング | スケジュール自動作成 | 紙のテキストで学びたい人 |
| 資格の大原 | 約33,100円 | Web講義・大原オリジナル教材 | 質問受付・模擬試験 | 2級以降も大原で学ぶ人 |
| ユーキャン | 約39,000円 | テキスト・添削4回 | 添削指導・質問受付 | 答案を添削してほしい人 |
スタディング:コスパ重視の人におすすめ
スタディングの簿記3級合格コースは約3,850円と、5社の中で群を抜いて安い価格帯です。講義動画・テキスト・問題演習がスマホで完結し、通勤中の10分でも1単元ずつ進められます。間違えた問題を自動で復習リストに入れる機能があり、苦手な仕訳を集中的に解き直せます。拓也さんもこの機能で、つまずいていた決算整理仕訳を2週間で克服しました(スタディング 簿記講座公式)。
クレアール:質問しながら進めたい人におすすめ
クレアールの簿記3級講座は約16,000円で、キャンペーン時はさらに安くなることがあります。Web講義と過去問演習を中心に、出題頻度の高い論点へ絞って学ぶ方針が特徴です。不合格だった場合の保証制度が用意されているコースもあるため、一発合格に不安がある人にもおすすめできます(クレアール 簿記講座公式)。
フォーサイト:図解で学びたい初学者におすすめ
フォーサイトの簿記3級スピード合格講座は約16,800円で、図表を多用したフルカラーテキストに定評があります。eラーニング「ManaBun」が試験日から逆算して学習スケジュールを組んでくれるので、計画を立てるのが苦手な人に向いています。同社は簿記3級の合格率を公表しており、受講生の実績を重視したい人にもおすすめです(フォーサイト 簿記講座公式)。
資格の大原:2級以降も見据える人におすすめ
資格の大原の簿記3級合格コース(Web通信)は約33,100円で、大手予備校ならではのオリジナル教材と講義で学べます。料金は高めですが、簿記2級や税理士講座まで同じ教材体系で続けられる点が強みです。将来的に会計系の上位資格まで視野に入れているなら、最初から大原を選んでおくのも一つの考え方です。
ユーキャン:添削で弱点を確かめたい人におすすめ
ユーキャンの簿記3級講座は約39,000円と5社で最も高額ですが、総合模擬試験を含む全4回の添削指導が付いています。講師が答案を採点して解説付きで返却するので、自分では気づきにくい仕訳のミスを客観的に把握できます。紙の教材でじっくり取り組みたい人や、誰かに答案を見てほしい人におすすめの講座です。
あわせて読みたいスタディングの評判を徹底検証|口コミとおすすめな人比較5社の中でも人気のスタディングについて、口コミから向き不向きを検証しています
失敗しない簿記3級通信講座の選び方4つ

比較表を見ても決めきれない方のために、簿記3級ならではの判断基準を4つ挙げます。料金の安さだけで選ぶと、講義が合わずに独学へ逆戻りするケースもあるため、下の順で確認していくのがおすすめです。
① 簿記2級まで受けるかどうかで選ぶ
簿記3級だけで学習を終えるなら、単体コースで十分です。経理への転職や社内評価を目的に簿記2級まで進む予定なら、3級・2級セットのコースを最初から選ぶと割安になる通信講座が多くあります。拓也さんも3級合格後に2級講座を追加購入しましたが、「最初からセットにしておけば手続きの手間も費用も減らせた」と振り返っています。簿記2級の講座選びは簿記2級の通信講座おすすめ5社比較で詳しく比較しています。
② ネット試験の模擬試験があるか
簿記3級のネット試験(CBT方式)は、画面上で勘定科目をプルダウンから選んで解答します。紙の統一試験とは操作感がまったく異なり、慣れていないと60分の時間配分が崩れがちです。本番と同じ形式で練習できる模擬試験が付いているかは、見落としやすいけれど合否に直結するポイントです。過去問の入手先や使い方は簿記3級の過去問の入手方法でまとめています。
③ 公表合格率は母集団を確認して読む
通信講座が公表する合格率は、アンケートに回答した受講生だけを母数にしているケースがあります。全国平均の約40%より高く見えても、計算方法が講座ごとに違うため単純比較はできません。数字の大小より、合格者数や算出方法が明記されているかを確認すると、実績の信頼度を見極めやすくなります。
④ 追加費用を含めた総額で比べる
表示価格が安くても、質問サポートや模擬試験、翌年度の再受講に追加料金がかかる講座もあります。逆に高めの講座は、添削や質問が料金に含まれていることが少なくありません。申込前に「不合格だった場合にいくら追加でかかるか」まで確認しておくと、後悔のない通信講座選びができます。比較の軸をさらに詳しく知りたい方は通信講座の選び方|失敗しない5つの比較ポイントも参考にしてください。
タイプ別:あなたにおすすめの簿記3級通信講座
4つの基準を踏まえて、よくある学習者のタイプ別に相性のよい簿記3級の通信講座を整理しました。迷ったら自分に近いタイプから候補を2社に絞り、無料体験講義で最終判断してください。
- 費用を5,000円以内に抑えたい会社員:おすすめはスタディング。スマホで隙間時間に学習を積み上げられる
- わからない点をその都度質問したい人:おすすめはクレアール。保証制度付きのコースで不合格の不安も軽くなる
- 紙のテキストで図を見ながら学びたい人:おすすめはフォーサイト。スケジュール自動作成で計画倒れを防げる
- 税理士など上位資格まで視野に入れている人:おすすめは資格の大原。教材体系を変えずにステップアップできる
- 答案を誰かにチェックしてほしい人:おすすめはユーキャン。添削4回で弱点を客観的に把握できる
どの講座も無料体験やサンプル講義が用意されているため、申し込む前に仕訳の単元を1本視聴しておくと失敗を防げます。講師の話すスピードや図解のわかりやすさは、口コミだけでは判断できない部分です。
拓也さんの2ヶ月合格スケジュール
独学で挫折した拓也さんが、スタディングの簿記3級講座に切り替えてから合格するまでの流れを紹介します。平日は通勤往復の30分と昼休みの15分、休日は2時間ほどを学習にあてていました。
1ヶ月目は講義動画を1.5倍速で一通り視聴し、各単元の問題演習を当日中に解く習慣をつけました。独学で止まっていた決算整理仕訳は、講義で精算表の埋め方を3回見直したことで理解できたそうです。「テキストで3週間わからなかった部分が、動画だと20分で腑に落ちた」と話しています。
2ヶ月目は過去問形式の演習に切り替え、正答率が7割を切る論点だけを復習機能で集中的に解き直しました。試験前の2週間はネット試験形式の模擬問題を6回解き、すべて80点以上になった段階で受験日を予約しています。結果は88点で合格し、かかった費用は講座代とテスト受験料を合わせても1万円程度に収まりました。
簿記3級の通信講座に関するよくある質問
簿記3級は通信講座なら何ヶ月で合格できますか?
1日1時間前後の学習で、2〜3ヶ月が一つの目安です。ネット試験は随時受験できるため、学習の仕上がりに合わせて受験日を決められます。簿記3級の難易度や合格率の推移は簿記3級の合格率と難易度を徹底解説で詳しく紹介しています。
3,000円台の安い通信講座でも合格できますか?
合格に必要な出題範囲はカバーされているため、安い講座でも十分に合格を目指せます。拓也さんも3,850円の講座で88点を取りました。高価格帯の講座との差は、添削や質問対応といったサポート面に表れます。自分で調べながら進められる人なら、安い通信講座がおすすめです。
簿記3級は通信講座と通学のどちらがおすすめですか?
通学の資格スクールは決まった時間に講師へ直接質問できる反面、受講料が2〜4万円台になることが多く、通う時間も必要です。働きながら学ぶ社会人には、時間と費用を抑えられる通信講座が向いています。対面でないと集中できない人だけ、通学を検討するとよいでしょう。
簿記3級の通信講座でおすすめを1つに絞るなら?
費用を抑えて合格を目指すならスタディング、紙のテキストで手厚く学びたいならフォーサイトが、多くの人にとって最初の候補になります。講師との相性は人によって異なるため、2社の無料体験講義を見比べてから決めるのが失敗しない方法です。
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簿記3級の合格率はおおむね40%前後で、独学で仕訳や決算整理につまずく人は少なくありません。通信講座はスタディングの約3,850円からユーキャンの約39,000円まで幅があり、最安クラスなら市販テキストとほぼ同じ費用で講義付きの環境が手に入ります。表示価格だけでなく、追加費用を含めた総額で比べておくと後悔しません。
選び方のポイントは、簿記2級まで受けるか、模擬試験の有無、公表合格率の読み方、追加費用を含めた総額の4点です。気になる簿記3級の通信講座を2社に絞り、無料体験で講義を見比べてみてください。自分に合うおすすめの通信講座が見つかれば、拓也さんのように2ヶ月での簿記3級合格も十分に現実的です。