介護福祉士の難易度と合格率|合格者のリアル体験談

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「介護福祉士は簡単すぎる」とネットで見かけて、逆に不安になったことはないだろうか。合格率が高いと聞くと安心する一方で、「本当に自分のような現場経験しかない人間が受かるのか」という疑問も湧いてくる。結論から言うと、介護福祉士国家試験は国家資格の中では合格しやすい部類に入るが、無対策で通る試験ではない。ここでは最新の合格率データと、受験資格の仕組み、そして現場で働きながら合格した架空の体験談をもとに、リアルな難易度を整理する。

介護福祉士の合格率は本当に高い?最新データで見る難易度

直近の第38回(2026年1月実施)介護福祉士国家試験の合格率は70.1%だった(公益財団法人社会福祉振興・試験センター公表の出題基準・合格基準による)。合格基準点は64点、正答率にして51.2%というラインで、11科目群すべてで得点することが条件になる。ここ数年は70%台後半から80%台前半で推移してきた年もあり、今回はやや下がった格好だが、極端に低い数字ではない。

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直近の合格率と合格基準点

実施回 合格率 合格基準点
第38回(2026年1月) 70.1% 64点(正答率51.2%)
ここ数年の傾向 70%台後半〜80%台前半 総得点の60%程度が目安

合格基準点は毎回固定ではなく、その年の問題難易度によって調整される。「6割取れば安心」ではなく、11科目群のうち1つでも0点があると総得点に関係なく不合格になる点が、この試験特有の落とし穴だ。

他の福祉系資格との比較

資格 合格率の目安
介護福祉士 70%前後
社会福祉士 30%前後
ケアマネジャー(介護支援専門員) 10〜20%台

数字だけ見れば、介護福祉士は社会福祉士やケアマネジャーより間口が広い。ただしこれは「誰でも受かる」という意味ではなく、実務経験を積んだ層が受験するぶん母集団の準備度が高いことも影響している。

「簡単すぎる」と言われる理由とリアルな難しさ

合格率だけを見て「簡単すぎる」と評されることが多いが、現場感覚では次のような理由がある。

  • 実技試験が原則廃止され、筆記一本になったことで受験のハードルが下がった
  • 出題範囲が実務に直結しており、現場経験があれば感覚的に解ける設問が一定数ある
  • マークシート方式で、部分点や記述の減点リスクがない

一方で「難しい」と感じる人が挙げるのは、出題範囲の広さだ。人間の尊厳と自立、こころとからだのしくみ、医療的ケアなど13科目にまたがり、暗記量そのものは決して少なくない。現場で自然に身につく知識と、試験で問われる制度・法律の知識にはズレがあり、後者は座学でしか埋まらない。

私が5ヶ月、訪問介護の仕事と両立して合格するまで

※ここで紹介する佐藤さんの体験は、複数の学習者の声をもとに構成した架空のケースだ。

佐藤美咲さん(42歳・仮名)は訪問介護のヘルパーとして8年働いてきた。実務経験ルートでの受験資格を得たものの、パートで週5日勤務しながら二人の子どもを育てる生活の中で「勉強時間なんて取れるのか」と半信半疑だったという。実務者研修の修了時期が試験の3ヶ月前とギリギリで、研修と学習の両立にも苦労した。

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使った教材と1日の学習スケジュール

使用したのは中央法規出版の過去問題集とユーキャンの通信講座テキストの2つだけに絞った。参考書を何冊も買い込むと消化不良になると考え、1冊の過去問題集を3周する方式に切り替えたのが転機だったという。平日は子どもを寝かしつけたあとの22時から23時までの1時間、休日は午前中に2時間というペースで、5ヶ月間で総学習時間はおよそ180時間になった。

生活支援技術科目でつまずいた話と乗り越え方

最も苦戦したのは生活支援技術の科目だった。日々の介助では体が覚えている動作でも、「なぜその手順が推奨されるのか」を理論として問われると答えられない設問が続出した。過去問を解いて間違えた箇所だけをノート1冊にまとめ、通勤の電車内で見返す方法に切り替えてから正答率が安定した。本番は合格基準点64点に対して71点で合格。合格後は資格手当が月1万円加算され、施設内ではユニットリーダー候補として声がかかるようになったという。

受験資格・試験科目・合格のコツを理解する

介護福祉士は誰でもすぐ受験できるわけではなく、次の4つのルートのいずれかで受験資格を満たす必要がある。

実務経験ルート

介護等の実務経験3年以上に加え、実務者研修(450時間)の修了が必須。現職のヘルパーや介護職員が最も多く利用するルートだが、実務者研修の修了証明が試験申込の締切に間に合うかどうかは早めに確認しておく必要がある。

養成施設ルート

介護福祉士養成施設を卒業することで受験資格を得る。養成施設卒業者にも国家試験合格が必須化される経過措置が進行中で、最新の年度要件は必ず所属校や厚生労働省の発表で確認したい。

福祉系高校ルート

福祉系高校で所定のカリキュラムを履修して卒業するルート。新カリキュラム・旧カリキュラムで必要な実務経験の有無が変わるため、卒業した高校の課程がどちらに該当するか確認が必要だ。

EPAルート

経済連携協定に基づき来日した外国人介護福祉士候補者向けのルート。就労・研修を経て受験資格を得る仕組みで、他のルートとは申込方法や必要書類が異なる。

試験科目と合格基準点

筆記試験は「人間の尊厳と自立」「介護の基本」「こころとからだのしくみ」「医療的ケア」など、11科目群・13科目から構成される。合格には総得点の60%程度に加え、11科目群すべてで得点することが条件になる。極端な話、得意科目で満点を取っても、1科目群で0点があれば不合格になる仕組みだ。苦手科目を作らない学習配分が、得意分野を伸ばすことより優先される理由はここにある。

合格するための3つのコツ

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  1. 過去問を1冊、3周する:教材を分散させず、同じ過去問題集を繰り返し解くことで出題パターンと自分の弱点科目が見えてくる。
  2. 苦手科目群をゼロにする:11科目群すべてで得点が必要な以上、1科目群でも0点を作らないことが合格ラインを左右する。
  3. スキマ時間を学習にあてる:通勤時間や休憩時間にノート1冊分の間違いポイントを見返すだけでも、まとまった学習時間が取りにくい社会人には効果が大きい。

よくある質問

Q. 実技試験はもう実施されていませんか?

原則として実技試験は廃止され、筆記試験のみで合否が決まる。ただし実務者研修などの過程で実技の習得は求められるため、実技力そのものが不要になったわけではない。

Q. 何点取れば合格できますか?

年度によって変動するが、総得点の60%程度かつ11科目群すべてで得点することが条件。第38回は64点(正答率51.2%)が基準点だった。

Q. 独学でも合格できますか?

実務経験が豊富であれば独学でも十分合格圏内に入る。ただし出題範囲が広いため、過去問題集を軸に苦手科目群を可視化しながら学習計画を立てることが独学成功の分かれ目になる。

まとめ

介護福祉士国家試験の合格率は70%前後で、国家資格の中では確かに間口が広い。ただし11科目群すべてで得点が必要な仕組みがあるため、「簡単すぎる」という評判を鵜呑みにして無対策で臨むと足元をすくわれる。過去問を軸にした反復学習と、苦手科目群をゼロにする意識があれば、仕事や家庭と両立しながらでも合格ラインは十分に届く距離にある。

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