地方の建設会社で測量部門を担当する佐藤健太さん(35歳)は、ドローン免許の取得を任された経験を持つ。「取り方も費用も、情報が分散していて調べるだけで一苦労だった」と振り返る。会社から「測量業務にドローンを導入したいので、まず免許取得の費用を算出してほしい」と指示された。そこで二等無人航空機操縦者技能証明の取得に踏み出した。
※ここで紹介する佐藤健太さんの体験は、複数の学習者の声をもとに構成した架空のケースです。
ドローン免許(国家資格)とは?取得が広がる理由
ドローン免許の正式名称は「無人航空機操縦者技能証明」だ。2022年12月に国土交通省が新設した国家資格で、従来の民間資格とは法的な位置づけが異なる。ドローン免許と機体認証がそろうと、目視外飛行や人口集中地区の上空飛行など、リスクの高い飛行の許可を得やすくなる。
佐藤さんの会社が測量業務でドローンを使いたかった理由も、この飛行範囲の広がりにある。従来は外部委託の許可申請だけで数週間かかっていた作業を、社内に同資格の保有者がいれば大幅に短縮できるからだ。制度の詳細な区分は国土交通省の無人航空機操縦者技能証明のページにまとまっている。国家資格化により、民間資格のみでは得られなかった飛行許可の優遇があり、ドローン免許の取り方を検討する企業や個人が年々増えている。
ドローン免許の取り方は2つ|登録講習機関ルートと一発試験ルート

ドローン免許の取り方には大きく2種類ある。ひとつは国土交通省登録の講習機関(ドローンスクール)で学科と実地の講習を受け、修了後に指定試験機関の学科試験と身体検査に合格するルートだ。もうひとつはスクールに通わず、試験会場で実地試験・学科試験・身体検査に直接挑戦する「一発試験」ルートになる。
佐藤さんは実地試験の操作に自信がなく、登録講習機関ルートを選んだ。実地試験が免除される分、仕事の合間に3日間の講習でまとめて取得できたという。ドローン免許の取り方を選ぶ際は、実技への自信度と確保できる時間で判断するとよい。一発試験ルートは受講料がかからない代わりに、再受験が続くと手数料がかさむ点は事前に把握しておきたい。
二等・一等ライセンスの違いと選び方
二等無人航空機操縦士は、目視内飛行や人が少ない場所での飛行が主な対象で、測量・点検・農薬散布など大半の業務用途をカバーする。一等は市街地上空での目視外飛行(レベル4飛行)まで対応できるが、講習時間も費用も二等の1.5倍から2倍程度に増える。
佐藤さんの測量業務は、人が立ち入らない山間部や敷地内が中心だったため、二等ライセンスで十分だった。将来的に都市部の点検業務まで広げる予定がある場合のみ、一等取得を検討すればよいという判断だ。二等の講習時間は最短3日程度だが、一等は5日以上かかることが多く、費用差もおよそ5万円から10万円ほど開く。二等は学科・実地とも10時間程度の講習が一般的で、取得後は太陽光パネル点検や橋梁点検といった目視内の業務にも対応できる。
ドローン免許の費用はいくら?内訳と相場

登録講習機関ルートで二等ライセンスを一度で取得できた場合、国や試験機関に支払う費用だけなら37,400円程度で済む(限定変更なしの場合)。ただしこれはスクールの受講料を含まない金額で、実際には受講料・教材費・交通費を合わせた費用の総額が10万円から20万円台になるケースが多い。
佐藤さんが実際に支払った費用の総額は、3日間の講習費用と学科・実地試験の手数料、身体検査費用を合わせて約15万円だった。学科試験では2022年の航空法改正で追加された飛行区分の条文でつまずき、模擬試験を2回受け直したため、想定より講習時間が半日延びたという。費用の内訳目安は、学科試験手数料が約9,900円、実地試験(身体検査含む)手数料が約27,500円で、登録講習機関ルートではこれにスクールの受講料が加わる。最新の受験料や試験日程は、指定試験機関である日本海事協会の無人航空機操縦士試験案内サイトで確認できる。
費用を抑える3つの方法
まず検討したいのは、厚生労働省の人材開発支援助成金だ。企業が従業員に業務目的の講習を受けさせる場合、条件を満たせば受講料の一部が助成される。佐藤さんの会社もこの助成金を使い、費用の負担を減らした。
次にスクールごとのセット割引や早期申込キャンペーンの活用がある。二等と一等をまとめて申し込むと、個別受講より数万円安くなることが多い。すでに民間資格を持っている場合は「経験者コース」を選べば、講習時間そのものが短縮され費用も下がる。経験者コースでは保有資格に応じて講習時間が最大3割ほど短縮され、費用も2万円から5万円ほど抑えられるケースがある。人材開発支援助成金は申請から入金まで数カ月かかることが多く、受講前に社内で早めに申請準備を進めておくと安心だ。
ドローン免許取得までの具体的な流れ

登録講習機関ルートの流れは、申込みと事前学習、学科講習、実地講習、修了審査、指定試験機関での学科試験と身体検査、DIPS2.0での技能証明申請という6ステップで完結する。
佐藤さんの場合、申込みから技能証明の交付まで約1カ月半かかった。学科試験の予約が混み合っていた時期で、講習修了後すぐに試験日を確保できなかったのが遅れの主な原因だったという。余裕を持って2カ月前には申込みを済ませておくと安心だ。特に学科試験の予約は繁忙期に1カ月待ちになることもあるため、取り方のスケジュールを立てる際は試験日程を早めに確認しておきたい。特に実地講習と学科試験の間隔が空くと感覚を忘れやすいため、模擬問題を使った復習を挟んでおくと合格率が上がる。
よくある質問
ドローン免許は独学でも取れますか?
一発試験ルートを使えば、スクールに通わなくても学科試験・実地試験・身体検査に直接挑戦できる。ただし実地試験の合格率は登録講習機関ルートより低いとされ、操縦経験がない場合は事前に自主練習の場を確保しておく必要がある。
ドローン免許の取り方に年齢制限はありますか?
技能証明の申請自体は16歳から可能で、年齢の上限はない。佐藤さんのように社会人になってから取得するケースも多く、年齢がハードルになることはほとんどない。
費用はどこまで会社の補助を受けられますか?
人材開発支援助成金は企業が申請する制度のため、個人事業主や会社の補助制度がない場合は対象外になる。個人で受講する場合はスクール独自のキャンペーンや分割払いプランを活用するのが現実的な選択肢になる。
取り方で失敗しないコツはありますか?
取り方を選ぶ際に多くの人が失敗するのは、実技への苦手意識を見誤ることだ。二等ライセンスの取り方であれば登録講習機関ルートを選べば実地試験が免除されるため、初心者でも安心して進められる。費用面でも、スクール選びの段階で複数社の講習料を比較しておくと取り方全体の負担を抑えやすい。
費用を分割払いにできますか?
多くのスクールが分割払いやローンに対応しており、初期費用を抑えて後払いで費用を平準化することも可能だ。費用と時間の見通しを立てておけば、取り方と費用の両方を無理なく計画でき、取り方の要領もつかみやすくなる。
取り方に必要な書類はありますか?
本人確認書類のほか、医師の診断書や視力・聴力の検査結果が必要になる。取り方の詳細な提出書類は、受講するスクールや試験機関の案内で最新情報を確認しておきたい。取り方に迷ったら早めに問い合わせておくと安心だ。
まとめ
ドローン免許の取り方は登録講習機関ルートと一発試験ルートの2択で、費用は手数料だけなら4万円弱、講習費用を含めると総額10万円から20万円台が目安になる。佐藤さんのように業務目的で取得する場合は、人材開発支援助成金の活用や経験者コースの割引を組み合わせることで、負担を抑えながら二等ライセンスを取得できる。測量や点検など目視内の業務が中心なら二等で十分だが、都市部での目視外飛行まで見据えるなら、費用対効果も含めて一等の取得を検討したい。