調剤薬局事務の資格7種類を比較|難易度ランキング

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「調剤薬局事務の資格を取りたいけれど、種類が多すぎてどれが簡単なのか分からない」——そう感じたのが堀内さん(38歳・仮名)だ。パート未経験から調剤薬局事務への転職を考え始めたとき、同じ壁にぶつかった。

※本記事で紹介する堀内さんの体験は、複数の学習者の声をもとに構成した架空のケースである。

調べてみると資格は7種類もあり、主催団体も試験形式もバラバラ。結局、堀内さんは独学2ヶ月で「調剤薬局事務検定試験」に合格し、自宅から自転車10分の調剤薬局にパート事務として採用された。この記事では、7試験の難易度・合格率を比較したうえで、堀内さんが医療用語の暗記でつまずいた実体験を交えながら、どの試験を選べば遠回りせずに済むかをまとめる。

調剤薬局事務の資格、実は7種類もある

薬剤師が処方箋を確認する様子

調剤薬局事務の資格は国家資格ではなく、複数の民間団体がそれぞれ独自に試験を実施している。日本医療事務協会・日本医療教育財団・JSMA技能認定振興協会・医療福祉情報実務能力協会・全国医療福祉教育協会など、主催団体はそれぞれ異なる。試験名も「調剤薬局事務検定試験」「調剤報酬請求事務技能認定」「調剤事務管理士技能認定試験」など似た名前が並ぶため、比較サイトを見ても混乱しやすい。

業務独占資格ではない点に注意

いずれの資格も持っていないと働けない「業務独占資格」ではない。無資格でもこの職種として採用される求人は珍しくないが、履歴書に書ける実績として、また医療用語や保険請求の基礎知識を身につけた証明として評価される場面が多い。

難易度と合格率を7試験まとめて比較

試験ごとの合格基準・受験料・在宅受験の可否を並べると、取り組みやすさの差がはっきり見える。

試験名 主催団体 合格率の目安 受験料 在宅受験
調剤薬局事務検定試験 日本医療事務協会 約84%(受講生実績) 5,500円
調剤事務管理士技能認定試験 JSMA技能認定振興協会 60〜70%程度 指定講座料に含む 不可(会場)
調剤報酬請求事務技能認定 日本医療教育財団 合格基準90%以上 指定教育機関の受講料に含む 不可
調剤報酬請求事務専門士(1級) 専門士認定機関 約20% 要問合せ 不可
調剤事務実務士 医療福祉情報実務能力協会 非公開 団体受験のみ 不可
調剤事務認定実務者試験 全国医療福祉教育協会 非公開 要問合せ 不可
医療保険調剤報酬事務士 医療保険学院 80〜90% Web講座費用に含む 不可(講座修了必須)

合格率だけを見ると軒並み高めだが、「指定講座の修了試験としてしか受けられない」資格と「誰でも単独受験できる」資格が混在している点が最大の分かれ目になる。

迷ったら「調剤薬局事務検定試験」が近道な理由

7種類の中で唯一、受験資格の制限がなく在宅受験にも対応しているのがこの試験だ。受験料5,500円、合格基準は60%程度とハードルが低く、指定の通信講座を受けなくても市販テキストと問題集だけで合格ラインに届く。堀内さんが最初の1冊に選んだのもこの試験のテキストだった。主催団体である日本医療事務協会の公式サイトでは、試験概要や最新の合格率が公開されている。他の6試験と比べて申込みから受験までの手続きもシンプルなため、初めて資格試験に挑戦する人ほど選びやすい。

独学2ヶ月、模試60点台から合格ラインに乗せるまで

キッチンで単語カードを使って学習する女性

堀内さんは平日1時間・週末2時間のペースで学習を始めた。1ヶ月目は保険制度と薬の分類を中心に基礎を固め、2ヶ月目に過去問演習へ切り替えた。最初の模試は60点台にとどまり、合格基準の60%は超えていたものの余裕はなかった。

医療用語の暗記で心が折れかけた話

一般名と商品名が入り乱れる薬剤名、似た読みの疾患名——横文字と漢字が混在する専門用語の暗記で、学習開始2週間目に手が止まった。市販の医療事務用語集を単語カードに書き写し、通勤中や家事の合間に繰り返し目を通す方法に切り替えた。3週間ほどで抵抗感が薄れ、直前の模試では80点台まで伸びた。

独学と通信講座、どちらが自分に合うか

受験資格に制限のない検定試験だけを狙うなら独学でも十分届く範囲にある。一方、調剤事務管理士や調剤報酬請求事務技能認定のように指定講座の修了が受験条件になっている資格は、通信講座への申し込みそのものが必須になる。「どの資格を取るか」を難易度と受験条件の両面から決めてから学習方法を選ぶ順序を間違えると、教材だけ揃えて受験できないという遠回りになりかねない。特に調剤事務実務士や調剤事務認定実務者試験のように団体受験や指定校経由でしか受けられない資格は、独学で教材を揃えても個人で申し込めない点に注意が必要だ。

調剤薬局事務の求人・転職市場の実情

厚生労働省「令和5年度衛生行政報告例の概況」によると、全国の薬局数は令和5年度末時点で62,828施設で、前年度から453施設増えた。調剤薬局事務の勤務先そのものは着実に増加している。求人サイトを見ても、未経験・無資格から応募できる案件が大半を占め、時給の目安はパート勤務で1,150〜1,325円程度だ。

堀内さんが応募した薬局も、募集要項には「未経験者歓迎」とあった。それでも書類選考の段階で担当者から「検定試験に合格済みなのは助かる」と言われたという。保険請求や医療用語の基礎知識をすでに持っている人材は、採用後の研修期間を短縮できるため、同じ無資格・未経験の応募者の中でも選考通過率に差がつきやすい。

薬局の統廃合や機能分化が進む一方、在宅医療の拡大に伴って処方箋枚数自体は都市部・郊外を問わず底堅く推移している。事務スタッフの求人が急に細る気配は見えない。資格を「就職の必須条件」ではなく「選考を有利に進めるための材料」として捉えると、難易度だけでなく選考への効き方も含めて7試験を判断しやすくなる。詳しい統計は厚生労働省の衛生行政報告例で確認できる。

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よくある質問

Q. 7つの資格はどれも同じくらいの難易度ですか?

いいえ、難易度には大きな幅がある。在宅受験に対応した調剤薬局事務検定試験は合格基準60%程度で、7試験の中でも難易度が低い部類に入る。一方、調剤報酬請求事務技能認定は合格基準90%以上を課しており、体感の難易度はまったく違う。まず単独受験できる試験かどうかを確認し、そのうえで難易度を比較するのが遠回りしない選び方だ。

Q. 難易度が低い資格を選べば転職で不利になりませんか?

心配はいらない。難易度が低い試験であっても、保険請求や医療用語の基礎知識を身につけた証明にはなり、書類選考では評価材料の一つになる。難易度の高さよりも、無理なく合格まで到達できるかどうかを優先したほうが、結果的に転職活動もスムーズに進みやすい。

まとめ|難易度で選ぶなら受験料と在宅受験の可否を見る

7試験を並べたときの体感難易度は、合格率の数字よりも「単独受験できるか」「在宅受験できるか」の違いで決まる。初めての資格挑戦なら、受験料が抑えられ在宅受験にも対応した同試験から始めるのが遠回りにならない選び方だ。指定講座の修了が条件になっている資格に興味がある場合も、まずは検定試験で基礎知識と学習の勘を掴んでから挑戦すると、途中で挫折するリスクを減らせる。

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