「電験二種の勉強時間の目安は何時間なのか」「仕事をしながら何年かかるのか」と悩んでいませんか。電験三種に合格した勢いで挑戦したいものの、電験二種は一次試験と二次試験の2段階があり、全体像が見えにくい資格です。この記事では電験二種の勉強時間の目安を、受験ルート・科目・1日の学習量ごとに分解して紹介します。
結論から言うと、電験三種合格者なら合計1,000時間前後、初学者なら1,500時間以上が目安です。ただし科目合格制度の使い方次第で、1年あたりの負担は大きく変わります。合格者の学習記録も交えながら、自分に合った学習量の目安を逆算できるようにまとめました。
※ここで紹介する佐伯さんの体験は、複数の学習者の声をもとに構成した架空のケースです。
電験二種の勉強時間の目安は合計1,000〜1,500時間

電験二種の勉強時間の目安は、一次試験と二次試験を合わせて1,000〜1,500時間です。電験三種の目安が800〜1,000時間前後なので、その1.5倍程度の学習量を見込んでおくと計画が立てやすくなります。予備校各社の公表値も400〜600時間を一次試験の目安としており、二次試験の対策を足すと1,000時間を超えるのが一般的です。
電験二種の難しさは数字にも表れています。電気技術者試験センターの公表によると、令和7年度の二次試験は受験者3,692人に対し合格者611人で、合格率は16.5%でした。一次試験の科目別合格率も理論19.2%、機械28.1%と低めです。最新の試験日程や受験案内は一般財団法人電気技術者試験センターで確認できます。
一次試験と二次試験の勉強時間の目安
試験ごとに分けると、一次試験が400〜700時間、二次試験が400〜600時間が目安です。一次試験は理論・電力・機械・法規の4科目のマークシート方式で、電験三種の延長線上にある内容が中心になります。二次試験は記述式で計算過程や論述が問われるため、一次試験とは別に学習時間を確保する必要があります。
受験ルート別の目安を表にまとめました。自分の現在地に近い行を目安に、必要な学習量を見積もってみてください。
| 受験者のタイプ | 一次試験の目安 | 二次試験の目安 | 合計の目安 |
|---|---|---|---|
| 電験三種合格者 | 400〜500時間 | 400〜600時間 | 800〜1,100時間 |
| 電気系学科の出身者 | 500〜600時間 | 500〜600時間 | 1,000〜1,200時間 |
| 電気の初学者 | 800時間以上 | 600時間以上 | 1,400〜1,600時間 |
受験ルート別に見た勉強時間の目安
同じ電験二種でも、スタート地点によって必要な学習量の目安は倍近く変わります。特に影響が大きいのは、電験三種の知識がどれだけ残っているかと、数学の基礎力です。ここでは代表的な2つのルートについて、目安となる時間と注意点を整理します。
電験三種合格者の場合
電験三種に合格している人は、電験二種の一次試験にかかる時間の目安を400〜500時間に短縮できます。三種で学んだ公式や用語の多くがそのまま使えるため、二種で追加される範囲に集中できるからです。ただし三種合格から3年以上空いている場合は、復習分として100時間ほど上乗せした目安で考えておくと安心です。
三種と二種の出題範囲の違いは電験二種と電験三種の違いで詳しく比較しています。三種の勉強時間の目安と比べたい人は、電験三種の勉強時間の目安と学習計画もあわせて参考にしてください。
初学者・他分野出身者の場合
電気の知識がほぼない状態から電験二種を目指す場合、学習量の目安は1,400時間以上と考えてください。三角関数や複素数、微分積分といった数学の土台づくりだけで100〜200時間かかることも珍しくありません。いきなり電験二種を受けるより、まず三種に合格してから進む方が、結果的に総勉強時間を抑えられるケースが多いです。
あわせて読みたい電験三種は独学で合格できる?勉強法とスケジュール電験二種の前に三種から始める人向けに、電験三種を独学で合格する勉強法とスケジュールを解説しています
一次試験4科目の勉強時間配分の目安
電験二種の一次試験は科目ごとに難易度が大きく異なるため、時間の配分も均等にはしません。電験三種合格者が合計450時間で一次試験に臨む場合、科目別の配分の目安は次のとおりです。
- 理論:150時間(合格率19.2%と最難関。計算問題の演習量が合否を分ける)
- 機械:130時間(パワーエレクトロニクスや自動制御の範囲が広い)
- 電力:90時間(三種の知識を土台に暗記と計算を並行する)
- 法規:80時間(条文の暗記が中心で、短期集中が効きやすい)
理論と機械に全体の6割を充てるのが一つの目安です。一次試験には科目合格制度があり、合格した科目は翌年度と翌々年度の試験で免除されます。1年目に理論と法規、2年目に電力と機械というように2年計画を組めば、1年あたりの勉強時間の目安は250時間前後まで下がります。
二次試験に必要な勉強時間の目安

電験二種の二次試験に必要な時間の目安は400〜600時間です。科目は「電力・管理」と「機械・制御」の2つで、180点満点中108点以上かつ各科目の平均点以上が合格基準です。一次試験とは違い選択肢がないため、計算式を自力で組み立てる力と、設備の仕組みを文章で説明する力の両方が必要です。
配分の目安としては、配点の大きい電力・管理に250〜350時間、機械・制御に150〜250時間を充てる人が多いです。過去問を最低10年分、解答を見ずに書けるまで繰り返すことが合格ラインに届く一つの目安になります。一次試験に合格した年度と翌年度の2回は二次試験から受験できるため、焦らず2回目まで見据えて計画しても構いません。
合格者・佐伯さんの勉強時間の記録(体験談)
ビル管理会社に勤める佐伯さん(34歳)は、電験三種合格の2年後に電験二種へ挑戦しました。平日は通勤中と帰宅後に1.5時間、休日は5時間を1日の目安に設定し、週あたり17〜18時間を確保していました。一次試験は1年目に理論と法規、2年目に電力と機械を取る2年計画を選んでいます。
教材は電気書院の過去問題集を軸に、二次試験では記述対策用の問題集を使いました。最大の壁は1年目の理論で、計算問題が時間内に解けず模試では45点前後に低迷したそうです。そこで1日1問の過去問を「白紙から解き直す」方法に切り替え、本番では合格点を確保できました。
二次試験は一次試験の合格直後から約9か月で480時間を積み上げ、180点満点中118点で合格しました。合計の学習時間は約1,150時間で、本記事で紹介した三種合格者の目安とほぼ一致します。佐伯さんは電験二種の取得後に選任可能な設備の幅が広がり、社内で高圧受電設備の責任者を任されるようになったと話しています。
1日あたりの勉強時間の目安とスケジュール例
合計1,000時間を1年で終えるなら、1日あたり約2.7時間が目安です。2年に分ければ1日1.4時間、3年なら1日1時間弱まで下がります。働きながら電験二種を受験する人にとって無理のない勉強時間の目安は、平日1〜2時間、休日4〜6時間程度です。
平日コツコツ型(2〜3年計画)
平日1.5時間・休日4時間の場合、週の合計は約15時間で、年間の目安は750〜800時間です。このペースなら一次試験を2年、二次試験を1年かけて合格を目指す計画が現実的です。残業が多い時期でも通勤時間に法規の暗記を進めるなど、短い時間を積み重ねる工夫が欠かせません。
休日集中型(1〜2年計画)
平日1時間・休日8時間の場合、週の合計は約21時間となり、年間で1,000時間を超える目安になります。休日に計算問題をまとめて解き、平日は解説の読み直しに充てると効率が上がります。ただし休日の予定が入ると一気に遅れるため、月単位で目安と実績を記録しておきましょう。
勉強時間が目安より長くなりやすい人の特徴
電験二種の受験者の中には、目安の1.5倍以上の時間をかけても一次試験を突破できない人がいます。共通しているのは、テキストを最初から順番に読み込み、問題演習に入るのが遅いパターンです。電験二種の一次試験は過去問の類題が多く出題されるため、インプット偏重では得点に結びつきにくくなります。
もう一つの特徴は、科目合格の有効期限を意識していないことです。合格した科目の免除は3年間に限られるため、残り科目を後回しにすると取った科目が失効し、やり直しになります。年1回の試験で1科目でも落とすと、その分だけ合計時間は数百時間単位で膨らみます。電験二種では「3年以内に4科目」という期限から逆算して、年ごとの学習量の目安を決めておくことが遠回りを防ぐ近道です。
勉強時間を短縮する3つの工夫
勉強時間の目安はあくまで平均値で、学習の進め方次第で短縮できます。1つ目は、一次試験の前から電験二種の二次試験の記述問題に触れておくことです。理論や電力の計算は二次試験でも問われるため、早めに記述式の形に慣れると二次試験の対策時間を100時間ほど減らせます。特に電力・管理の計算問題は、一次試験の電力科目と重なる部分が多い分野です。
2つ目は、過去問の出題傾向から優先順位をつけることです。毎年のように出題される分野から仕上げれば、時間あたりの得点効率が高まります。3つ目は、独学で行き詰まったら通信講座の添削を使うことです。電験二種の記述式の答案は自己採点が難しく、第三者のチェックで遠回りを防げます。具体的な進め方は電験二種の独学勉強法で詳しく解説しています。
よくある質問
電験二種は1年で合格できますか?
電験三種合格者で1日3時間以上の学習時間を確保できれば、1年での一次・二次ストレート合格も不可能ではありません。ただし合格者の多くは2〜3年かけており、1年合格はかなり高い目安です。最初から科目合格制度を前提にした計画を立てる方が、挫折しにくくなります。
電験二種の勉強時間は三種と比べてどれくらい多いですか?
電験三種の目安が800〜1,000時間前後なのに対し、電験二種は三種合格者でも800〜1,100時間を追加で見込む必要があります。資格全体の難易度や合格率の推移は電験二種の難易度と合格率にまとめています。
電験二種の勉強は何月から始めるのが目安ですか?
一次試験は例年8月下旬、二次試験は11月中旬に実施されます。一次試験で2科目を狙うなら、前年の10〜11月に始めるのが目安です。週15時間のペースで約40週を確保でき、2科目分の目安となる250〜300時間に届きます。
目安どおりに進まないときはどうすればいいですか?
週単位の目安を下回っても、月単位で取り戻せれば問題ありません。それでも遅れが続くなら、受験科目を減らして科目合格を狙う方針に切り替えましょう。電気主任技術者制度の概要は経済産業省の電力安全ページでも確認できます。
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電験二種の勉強時間の目安は、電験三種合格者で800〜1,100時間、初学者で1,400時間以上です。一次試験は理論と機械に重点を置き、二次試験は過去問10年分の記述演習を目安に進めると、合格ラインが見えてきます。科目合格制度を使って2〜3年計画を組めば、働きながらでも1日1〜2時間の学習で十分に狙えます。
まずは自分の受験ルートに近い目安を確認し、週ごとの勉強時間を記録することから始めてください。電験二種の全体像をもう一度整理したい人は電験二種とは?試験内容・難易度を解説もあわせて読んでみてください。