平日は人事の仕事に追われ、帰宅すれば小学生の子どもの宿題を見て、寝かしつけてからやっと机に向かう。そんな生活の中で社労士試験を独学で乗り切れる気がしない、という焦りを抱えている人は少なくない。実際にある合格者(40代・人事部主任・子ども2人)も、参考書を読むだけの学習に数ヶ月で限界を感じ、通信講座に切り替えてから合格ペースが一変した。本記事では、忙しい社会人が自分の生活スタイルでおすすめの社労士通信講座を選べるよう、料金・合格率・サポート体制を実際のデータで比較・整理する。
※紹介する合格者の事例は、複数の学習者の声をもとに構成した架空の例です。
社労士試験の難易度と通信講座選びの比較ポイント
社労士試験はどのくらい難しいのか(合格率6.4%の現実)

社会保険労務士試験の合格率は例年6〜7%台で推移し、令和5年度は6.4%だった(出典: 社会保険労務士試験オフィシャルサイト 合格発表)。受験科目は10科目におよび、総得点で基準点を超えても1科目でも足切り点を下回れば不合格になる。範囲の広さよりも、この科目別の足切りをどう乗り切るかが最大の壁になる。
独学者の多くがつまずくのは、どの科目にどれだけ時間を配分すべきかという判断だ。参考書を読み進めるだけでは弱点科目が見えにくく、模試を受けてようやく手薄な分野に気づくケースが目立つ。通信講座は弱点科目の自動診断や講師への質問機能を備えており、独学で陥りやすい「気づくのが遅れる」という構造的な弱点を補う役割を持つ。
通信講座を選ぶときに比較すべき6つのポイント
- 合格率: 講座独自の実績か、全国平均との比較データを公開しているか
- 受講料と分割払い: 一括だけでなく月々の支払いに対応しているか
- サポート体制: 質問対応の回数制限や添削の有無
- 教材形式: スマホ動画・Webテキスト・紙教材のどれが学習スタイルに合うか
- 学習スケジュール管理機能: 遅れている科目を自動で可視化してくれるか
- 教育訓練給付制度の対象講座か: 該当すれば受講料の一部が後日戻ってくる
この6点のうち、仕事と家庭を抱える社会人が見落としやすいのが学習スケジュール管理機能だ。学習時間が日によって変動する生活では、固定の学習計画より遅れを自動調整してくれる仕組みの有無が継続率に直結する。
社会保険・労働保険の基礎知識|社労士が扱う専門分野
通信講座選びの前提として、社労士が実務で扱う「社会保険」「労働保険」とは具体的に何を指すのかを整理しておきます。試験科目とのつながりが見えると、学習中に「なぜこの科目を学ぶのか」が腑に落ちやすくなります。
社会保険(健康保険・厚生年金保険・介護保険)とは
社会保険は、会社員・公務員が加入する健康保険、老後や障害時に給付される厚生年金保険、40歳以上が加入する介護保険などを指します。社労士は、企業が従業員を雇用した際の資格取得届・喪失届の作成や、産前産後休業中の保険料免除申請、出産手当金・育児休業給付金などの給付申請を代行する立場にあります。
労働保険(労災保険・雇用保険)とは
労働保険は労災保険(労働者災害補償保険)と雇用保険の2つを指します。労災保険は仕事中・通勤中のケガや病気を補償する制度、雇用保険は失業時の基本手当や育児休業給付金などを支給する制度です。企業は従業員を1人でも雇えば原則どちらも加入義務があり、社労士はこの加入手続きや年度更新(保険料の年次申告)の代行も担います。
試験科目との対応:学習中につながりが見えると理解が早くなる
社労士試験の科目は、健康保険法・厚生年金保険法・国民年金法が社会保険分野、労働基準法・労働安全衛生法・労災保険法・雇用保険法が労働保険分野にそれぞれ対応しています。「今勉強している科目は、実務でどの手続きにつながるのか」を意識すると、暗記中心になりがちな法律科目の理解が定着しやすくなります。社労士の業務範囲の詳細は全国社会保険労務士会連合会 社労士とはでも確認できます。
社労士通信講座おすすめ7選を徹底比較

| 講座名 | 受講料(税込) | 合格率の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| アガルート | 79,002円〜235,620円 | 29%台 | 合格時に受講料全額返金、お祝い金あり |
| スタディング | 61,800円〜89,800円 | 30%台 | スマホ完結、1コマ5分の動画講義 |
| フォーサイト | 78,000円〜133,800円 | 27%台 | AIスケジュール機能ManaBunで学習日を自動調整 |
| クレアール | 116,000円〜248,000円 | 26%台 | 質問回数無制限、未合格でも翌年継続サポート |
| キャリカレ | 39,800円〜74,900円 | 非公開 | 不合格時受講料全額返金、学習範囲を約600時間に厳選 |
| ユーキャン | 74,000円〜79,000円 | 非公開 | 過去10年で1,400名超の合格実績、スマホ学習中心 |
| 資格の大原 | 79,800円〜245,000円 | 非公開 | 自習室を利用できる通学併用プランあり |
アガルート: 最短で結果を出したい人向け
受講料は高めだが、合格率を毎年公開している点と、合格時の全額返金・お祝い金という特典の手厚さが他社と一線を画す。受講料を投資として割り切れる人に向く。
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スタディング: 通勤時間を学習に変えたい人向け
1コマ5分の動画講義はスマホ1台で完結し、電車の中や子どもの習い事の待ち時間でも進められる。机に向かう時間を確保しづらい育児中の社会人に相性が良い。
フォーサイト: 学習計画を自分で組むのが苦手な人向け
ManaBunというスケジュール機能が、その日の進捗から遅れている科目を自動で並べ替えてくれる。何をどの順で進めるか毎回考えたくない人ほど効果を感じやすい。
クレアール: 疑問を溜め込みたくない人向け
質問回数に上限がないため、隙間時間に浮かんだ疑問をそのまま放置せず解消できる。独学で挫折した経験がある人ほど、この安心感の価値は大きい。
キャリカレ: まず一歩を踏み出したい人向け
不合格時の全額返金保証があり、初めての受験に踏み出すハードルを下げてくれる。学習範囲を約600時間に絞り込んでいる分、満点を狙う学習にはやや不向き。
ユーキャン: 知名度と実績を優先したい人向け
長年の合格者数の積み上げがあり、スマホだけで学習を完結させやすい設計。初めて通信講座を使う人が選びやすい安心感がある。
資格の大原: 自宅では集中しづらい人向け
通信講座でありながら自習室を利用できるプランがあり、自宅だと子どもの声や家事が気になって進まない、という悩みを解決しやすい。
教育訓練給付制度で受講料を最大20%抑える方法
厚生労働省が指定する講座であれば、一般教育訓練給付金として受講料の20%(上限10万円)がハローワークから支給される(詳細: 厚生労働省 教育訓練給付制度)。対象になるかどうかは講座ごとに異なるため、申し込み前に各社の公式サイトで教育訓練給付制度対象講座の表記を確認しておく。
申請の流れは、雇用保険の加入期間(在職者で通算1年以上、離職者は条件が異なる)を満たしていることを前提に、受講修了後1ヶ月以内にハローワークへ受講証明書・本人確認書類・教育訓練修了証明書を提出する。給付は受講料を支払った後に戻ってくる仕組みなので、申し込み時点では全額を立て替える前提で予算を組んでおく。
仕事と育児を両立しながら合格した学習スケジュール実例

人事部主任として働く40代・子ども2人(小学生)の合格者は、フォーサイトのeラーニングとテキスト・問題集を使い、1年2ヶ月で合格にたどり着いた。平日は往復1時間の通勤電車内で動画講義を視聴し、土曜の午前中に問題集を解き、子どもを寝かしつけた後の30分だけ復習に回す、という生活に学習を組み込んだ。
学習3ヶ月目、模試で択一式が基準点を下回り、テキストを読むだけの学習法に限界を感じて一度は受験そのものをあきらめかけたという。立て直しのきっかけは、講座のスケジュール管理機能で遅れている科目が一覧で見えるようになったことだった。優先順位を組み直してからは模試の点数が安定し、本試験では選択式・択一式とも基準点を上回って合格した。合格後は社内の人事制度設計プロジェクトに抜擢され、資格手当も加わったという。
講座選びでよくある失敗と回避策
受講料の安さだけで決めて、質問対応が手薄なために疑問を解消できず学習が止まる、という失敗は珍しくない。質問回数に制限がある講座を選ぶ場合は、月にどれくらいの頻度で使えそうか先に見積もっておくと回避しやすい。
もう一つの失敗は、動画講義を1回30分以上のまとめ視聴で進めようとして、忙しい週に視聴自体が止まってしまうケースだ。1日15分から再生できる細切れ教材を選んでおけば、忙しさの波があっても学習を完全に止めずに済む。
教育訓練給付制度の対象講座かどうかを確認せずに契約し、修了後に給付を受けられないと気づくケースもある。契約前にハローワークか講座の公式サイトで対象講座かどうかを確認しておけば、この失敗は避けられる。
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まとめ|自分の生活スタイルに合う一社を選ぶ
料金の安さだけで選ぶと、サポート体制や教材形式が生活に合わず途中で止まってしまうことがある。通勤時間に学習できるか、質問をすぐ解消できるか、教育訓練給付制度の対象かという3点を軸に絞り込むと、挫折しにくい一社にたどり着きやすい。本記事で紹介したおすすめの社労士通信講座の中から、気になる講座が2〜3社に絞れたら、無料の資料請求でサンプル教材を比較してから契約を決めるのが、遠回りに見えて一番早い選び方だ。