独学の限界を感じた社会人が通信講座に切り替えた理由
営業職として働きながら公務員試験の勉強を始めた佐藤さん(29歳)は、独学を始めて3ヶ月が過ぎた頃に伸び悩みを感じていた。数的処理の問題集を開くたびに、同じところでつまずいていることに気づいたのだ。
参考書の解説を読み直しても解き方のパターンが頭に残らず、平日に確保できる学習時間は通勤電車の中の30分ほどだった。「このペースでは試験本番までに間に合わない」という焦りから、佐藤さんはスマホで学べるスタディングの公務員講座への切り替えを決めた。
※ここで紹介する佐藤さんの体験は、複数の学習者の声をもとに構成した架空のケースである。
この記事では、佐藤さんのように独学から通信講座への切り替えを検討している社会人に向けて情報を整理した。おすすめの通信講座8社の費用・学習形式を比較し、失敗しない選び方までまとめている。
公務員試験の通信講座おすすめ8社比較
公務員試験の通信講座は、料金・カバーする試験区分・学習スタイルが講座ごとに大きく異なる。まずはおすすめの8社の特徴を確認したい。

スタディング
スマホ完結型の学習システムが特徴で、動画講義は倍速再生に対応する。教材はすべてオンライン上で完結するため、紙のテキストを持ち歩く必要がない。価格帯は他社と比べて抑えめで、通勤時間などのすきま時間を活用したい社会人受験生に向いている。
アガルートアカデミー
国家公務員総合職を含む幅広い試験区分に対応し、内定率の高さを実績として公表している。オリジナルテキストと講師の解説動画を組み合わせた学習スタイルで、9段階の倍速再生と進捗管理機能を備える。
クレアール
頻出分野に絞って学習範囲を圧縮する「非常識合格法」を掲げる講座で、学習範囲を広げすぎずに得点を伸ばしたい受験生に向いている。学習期間に応じたカリキュラム設計も選べる。効率重視で得点を伸ばしたい人におすすめの一社だ。
ユーキャン
受講料が比較的安く、公務員試験の勉強を初めて経験する人でも申し込みやすい。教材はテキスト中心で、初学者向けに専門用語の解説が丁寧な点が特徴になる。初めて学習する人におすすめの講座といえる。
LEC東京リーガルマインド
通学・映像通学・通信の3スタイルから選択でき、教室での質問対応など対面のサポートも受けられる。地方上級から国家一般職まで試験区分ごとのコースが細かく分かれている。対面サポートを重視する人におすすめの講座だ。
資格の大原
的中率の高さで定評のあるオリジナルテキストを使用し、段階的なカリキュラムで基礎から実力を積み上げていく設計になっている。教室通学と通信講座を組み合わせた学習も可能だ。
TAC
受験指導の実績が長く、延べ合格者数の多さを公表している。教材のボリュームが大きい分、体系的に全範囲を学びたい受験生に向いている。
伊藤塾
法律科目の講義に定評があり、専門試験で法律系科目の配点が高い試験区分を志望する受験生から支持されている。少人数制のゼミ形式講座も用意されている。法律科目対策を重視する人におすすめの講座といえる。
| 講座名 | 費用目安 | 学習形式 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| スタディング | 4万円台〜 | スマホ完結 | 倍速講義・すきま時間学習 |
| アガルート | 10万円台〜 | オンライン | 高い内定率・幅広い試験区分 |
| クレアール | 10万円台〜 | オンライン | 頻出分野に絞った学習設計 |
| ユーキャン | 5万円台〜 | テキスト中心 | 初学者向けの丁寧な解説 |
| LEC | 15万円台〜 | 通学・映像・通信 | 対面サポートあり |
| 資格の大原 | 15万円台〜 | 通学・通信 | 的中率の高いオリジナル教材 |
| TAC | 15万円台〜 | 通学・映像・通信 | 豊富な合格実績 |
| 伊藤塾 | 15万円台〜 | 通学・通信 | 法律科目に強み |
費用は試験区分やコースの範囲によって変動するため、公式サイトで最新の料金を確認した上で比較してほしい。とくに費用を抑えたい人にはスタディングやユーキャンがおすすめだ。
独学と通信講座はどう違う?メリット・デメリットを比較
独学のメリット・デメリット
独学の最大の利点は費用を抑えられる点にある。市販の問題集と参考書だけで学習を進められるため、初期費用は数千円から数万円程度に収まる。
一方で、佐藤さんが数的処理でつまずいたように、自分の弱点を客観的に把握しづらいという弱点がある。誤った解き方をそのまま繰り返してしまい、気づいた時には学習時間を無駄にしていたというケースも珍しくない。
通信講座のメリット・デメリット
通信講座は頻出分野や出題傾向をカリキュラムとしてあらかじめ整理してくれるため、独学よりも学習の優先順位をつけやすい。動画講義を繰り返し視聴できる点も、通勤時間などのすきま時間を活用したい社会人には利点になる。
デメリットは費用がかかる点で、講座によっては10万円を超える。ただし学習効率が上がることで独学よりも短期間で合格ラインに到達できれば、時間的なコストは相殺されると考えられる。とくにスタディングやアガルートなどのおすすめ講座では、講師監修のカリキュラムが用意されている点も魅力だ。
タイプ別|自分に合う通信講座の選び方
公務員試験対策として通信講座を選ぶ際は、自分の学習スタイルや目的に応じておすすめの講座が異なる。以下のタイプ別に自分に合う講座を確認してほしい。
忙しい社会人で学習時間が限られる人
通勤時間や休憩時間など、まとまった時間が取りにくい人にはスマホ完結型のスタディングのようなおすすめ講座が向いている。1回の講義を10〜15分程度の単位に区切っている講座を選ぶと、すきま時間でも学習を継続しやすい。
費用を抑えたい人
受講料を抑えたい場合は、ユーキャンやスタディングのような比較的安価な講座がおすすめだ。ただし価格だけで選ぶと、志望する試験区分に対応していないコースを選んでしまう場合があるため、対応区分は必ず確認する。
大学生・既卒で時間を確保できる人
まとまった学習時間を確保できる場合は、TACや資格の大原のように教室通学と組み合わせられるおすすめ講座も選択肢に入る。対面での質問対応や模擬面接など、通信講座単体にはないサポートを受けられる。
佐藤さんが実践した通信講座での学習の進め方

佐藤さんは独学から切り替えた後、平日は通勤電車内でスタディングの講義動画を1本(約15分)視聴し、帰宅後に30分だけ問題演習にあてる学習リズムを作った。休日は3時間程度、講義で扱った分野の過去問を集中的に解く時間に充てている。
数的処理でつまずいていた原因は、公式を覚えるだけで解法のパターンを体に染み込ませていなかった点にあったという。同じ問題形式を繰り返し解く演習を講座のカリキュラムに沿って続けた結果、8ヶ月の学習期間で教養試験7割の得点を確保した。その結果、地方公務員(市役所)一般行政職の採用試験に合格した。
また、模試の結果を分野別に記録し、正答率が低い単元から優先して復習するサイクルを回すことで、限られた学習時間の使い道を明確にしていった。
公務員試験の概要と難易度
国家公務員試験は人事院の国家公務員試験採用情報NAVIで試験区分ごとの受験案内が公表されている。総合職・一般職・専門職など区分によって試験内容と難易度が異なるため、志望する職種に対応した区分を確認する必要がある。試験区分ごとの日程は試験情報ページで公開されている。
地方公務員試験については、各自治体が独自に実施しており、採用試験の運用方針は総務省の地方公務員の勤務条件・採用試験等のページで確認できる。市役所や県庁ごとに倍率や試験科目の配点が異なるため、志望先の最新の受験案内を必ず確認したい。
試験区分別に見ると、国家総合職は倍率・出題範囲ともに大学院レベルの専門知識が問われる一方、地方初級区分は高校卒業程度の内容が中心となるなど、難易度の幅は非常に大きい。志望先の区分に応じた対策範囲を早めに把握しておくことが重要だ。
あわせて読みたい公務員試験の難易度・合格率を試験別に徹底解説国家・地方など試験区分ごとの難易度と合格率の違いを解説しています
公務員試験の通信講座に関するよくある質問
Q. 通信講座だけで独学より確実に合格できますか
通信講座を受講したからといって合格が保証されるわけではない。ただし出題傾向に沿ったカリキュラムで学習を進められるため、独学で我流の勉強を続けるより弱点を把握しやすくなる。
Q. 通信講座はいつから始めるべきですか
試験本番の8〜12ヶ月前から始める受験生が多い。専門科目の範囲が広い試験区分を志望する場合は、より早めに学習を始めておくと余裕を持って過去問演習に取り組める。
Q. 働きながらでも継続できますか
佐藤さんのように通勤時間や退勤後の30分といった短い時間を積み重ねる学習法であれば、フルタイムで働きながらでも継続しやすい。1回あたりの講義を短く区切っている講座を選ぶことが継続のポイントになる。
まとめ
公務員試験の通信講座は、費用・学習形式・対応する試験区分が講座ごとに異なる。独学で学習効率の伸び悩みを感じている社会人ほど、カリキュラムに沿って弱点を把握できる通信講座への切り替えが学習時間の不足を補う選択肢になる。
まずは自分の学習スタイルと予算に合うおすすめの講座を1〜2社に絞り込み、無料の資料請求や体験講座で教材の相性を確認するところから始めてほしい。
複数の講座で提供されている無料体験や資料請求を比較材料として活用すれば、自分に合わない講座を選んでしまうリスクも抑えられるだろう。
公務員試験の合格を目指す社会人にとって、通信講座選びは学習効率を大きく左右する重要な判断だ。迷ったときはまず、費用と学習形式のバランスがよいおすすめの講座から資料請求してみるとよいだろう。