独学で第二種電気工事士に挑んだ佐藤さんのケース
「工具を触ったこともないのに、本当に受かるのだろうか」。建設会社で現場作業員として働く佐藤健太さん(仮名・32歳)は、第二種電気工事士の受験を決めた夜、テキストを開いたまま数分間手が止まったと振り返ります。電気工事の実務経験はゼロ、独学での挑戦に不安を抱えながらも、3ヶ月・約160時間の学習で筆記78点・技能試験合格を勝ち取りました。
※ここで紹介する佐藤さんの体験は、複数の学習者の声をもとに構成した架空のケースです。
本記事では佐藤さんのスケジュールを軸に、独学で第二種電気工事士に合格するための勉強法を筆記・技能の両面からまとめました。
第二種電気工事士は独学で合格できるのか
一般財団法人電気技術者試験センターが公表する試験結果によると、令和6年度の学科試験合格率は59%、技能試験は71%でした。詳細は電気技術者試験センター 試験結果と推移で確認できます。半数以上が合格する試験である一方、電気工事の実務経験がない人にとって技能試験の配線作業は独学のハードルになりやすい領域です。
佐藤さんも工具の使い方から独学で学ぶ必要がありましたが、候補問題が事前に公表される仕組みを活用し、練習量でカバーしました。試験制度の詳細は電気技術者試験センターの試験概要ページで確認できます。
独学に必要な勉強時間とスケジュールの目安
電気工事未経験者が独学で合格を目指す場合、必要な勉強時間はおおむね150〜200時間、期間にして3ヶ月が目安です。佐藤さんは平日1〜2時間、休日3時間のペースを守り、合計約160時間を確保しました。
3ヶ月モデルスケジュール
| 期間 | 学習内容 | 目安時間 |
|---|---|---|
| 1ヶ月目 | 筆記試験のテキスト通読、基礎用語の理解 | 約50時間 |
| 2ヶ月目 | 過去問演習(5年分を2周)、苦手分野の復習 | 約60時間 |
| 3ヶ月目 | 技能試験の候補問題13問を繰り返し製作、複線図の速記練習 | 約50時間 |
筆記試験の独学勉強法
筆記試験対策は、複数のテキストに手を広げず1冊を徹底的にやり込む方が効率的です。佐藤さんは市販テキスト1冊と過去問5年分を用意し、過去問を2周解いたうえで間違えた問題だけをノートにまとめ直しました。
出題範囲は電気理論・配線図・法令など多岐にわたりますが、過去問と似た形式の問題が繰り返し出題される傾向があるため、暗記よりも問題演習に時間を割いた方が得点は伸びやすいと言えます。佐藤さんの本番の得点は100点満点中78点で、合格基準の60点を大きく上回りました。
技能試験の独学勉強法

技能試験では毎年公表される候補問題13問の中から1問が出題されます。これらは電気技術者試験センターが技能試験の候補問題として毎年事前に公表しています。佐藤さんは練習用工具セットと候補問題の練習用材料を購入し、13問すべてを最低2回ずつ実際に手を動かして作りました。
複線図は5分以内に描けるようにする
技能試験の合否を分けるのは、配線を組み立てる前段階の複線図の描き起こし速度です。制限時間40分のうち複線図に5分以上かけると、実際の配線作業が時間切れになるリスクが高まります。佐藤さんは1回目の受験で複線図に手間取り、時間切れ寸前の欠陥判定で不合格となりました。
2回目の挑戦では複線図だけを毎日10問描く練習を2週間続け、平均3分台で描けるようになってから本番に臨み、合格しました。
独学でつまずきやすいポイントと乗り越え方
独学者がつまずきやすいのは、工具の使い方や器具の結線方法を文字だけで理解しようとする場面です。佐藤さんも最初は動画教材を見ながら手を動かす時間を取らず、テキストの図だけで理解した気になっていたことが1回目の不合格につながったと振り返っています。
対策として、候補問題の練習は必ず実物の工具・電線を使って手を動かすこと、複線図は書いて覚えるのではなく速く正確に描く反復練習に切り替えることが有効です。
独学と通信講座、どちらを選ぶべきか
佐藤さんのように仕事と両立しながら独学で合格することは十分可能ですが、技能試験の練習材料の入手や添削指導が受けられない点は独学のデメリットです。近くに質問できる相手がいない場合や、練習用の電線・器具を自分で揃える手間を省きたい場合は、教材と練習キットがセットになった通信講座を利用する選択肢もあります。
通信講座では候補問題13問分の練習材料が一式そろい、動画で複線図の描き方や結線のコツを確認できます。独学でつまずきやすい技能試験対策を効率化しやすい点がメリットです。
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まとめ
第二種電気工事士は、筆記試験の過去問演習と技能試験の反復練習を計画的に進めれば、電気工事未経験者でも独学で合格を狙える資格です。佐藤さんのように3ヶ月・160時間を目安に、複線図を素早く描く練習を重ねることが合格への近道になります。独学での練習環境の確保が難しい場合は、通信講座の活用も検討してみてください。
第二種電気工事士の勉強法は、筆記試験と技能試験でアプローチが異なります。筆記試験は過去問演習を軸にした独学の勉強法で十分対応できますが、技能試験は候補問題を実際に手を動かして練習する時間の確保が合格の鍵を握ります。今回紹介した3ヶ月のスケジュールを参考に、自分の生活リズムに合わせた勉強法を組み立ててみてください。

